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ピエール瀧はどんぐりおじさん

vol.36 終わった学校

「WE!」2007年7月号掲載



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皆さん元気にお過ごしですか?オイラは残念ながら元気です。
最近のオイラは、元気というか異常に健康的な日々を送っています。というのも、『おじいさん先生』という、オイラが主演の(ナゼ?罠?)深夜ドラマが始まってしまい、毎朝ガラにもなく早起き(早朝6時)をして、三浦半島の三崎というところまで通っているからです。
『おじいさん先生』はドラマの内容が学園モノなので、三崎にある廃校になった高校の校舎を丸々借りきって撮影しています。撮影をしていると、時折置き去りにされた机や壁なんかに「村西サイコー」とか「いつか殺す!」、「BUCK-TICK」なんていう落書きが書き残されていて笑いと郷愁を誘います。
ところで自分の卒業した学校が廃校になるっていったいどんな気分なんでしょう?オイラの場合、卒業した学校はまだどれも現存しているのでその気分は味わうことはできませんが、廃校になってしまった学校の卒業生達は、おそらく寂しさや衰退感を否応なく味わっている事でしょう。ある日ふと懐かしがって学校を訪れてみても、荒れ果てた廃墟が取り残されているだけ。しかもある時期からは後輩すら存在しません。自分の思い出の場所が廃れ、朽ち果てていく。記憶の中では笑いと活力に満ちあふれているのに。なんだか残酷ですね。でも仕方がありません、そういうモノですから。
今回撮影で学校を訪れてみて、学生時代というのは改めて特殊な数年だったのだと実感します。学校という奇妙で滑稽な空間で過ごした記憶。でもそれが後々の自分の人格形成に深く関与する。しかもその事を理解するのはずっと後での事。
天気の良い昼下がり、校舎の裏庭に残された『〇〇年卒業記念』の比較的新しい石碑を眺めながらそんな事を思いました。でもその石碑を眺めている自分はおじいさんで、老けメイクをしてラクダ色のモモヒキ姿なんですけどね。ふざけ具合としては学生時代より今の方が数段上ですね。いいぞ、オレ!