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ピエール瀧はどんぐりおじさん

vol.50 大仏とデカブツ

「WE!」2008年9月号掲載



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先日奈良の大仏の“御身拭い”なる行事に参加してきました。
御身拭いというのは、僧侶や関係者の手によって年に一度大仏の大掃除をするという東大寺の行事です。通常は一般参加は受け付けていないのですが、そこはそれ。しかるべきどんぐり裏ルートを駆使して今回ちゃっかり潜入に成功したオイラなのでした。しかも個人的に!一切仕事抜きで!
当日、参加者はまず早朝6時に東大寺の二月堂の湯屋に集合します。そこで御身拭い3点セットとも言える白装束、わらじ、マスクを手渡されます。3点セットを受け取ったら速やかに風呂に入って身を清めた後、白装束に着替え、わらじを履いて大仏殿に向かいます。
大仏殿には200人程の参加者が集合していました。7時になると参加者は通常の参拝では上がる事の出来ない壇上に上り皆でお経を唱えます。周囲の人が意外な程大きな声でお経を唱えているのを見て(しかも空で!)目を白黒させていたオイラだったのですが、よくよく観察してみると、チラホラと「経はわかんね〜。つーか大仏近っ!」的なテンションのおっさんもかなりの数いたので「どうやらバチは当たらなそうだ」とひと安心したオイラなのでした。
そしていよいよ大仏の掃除が始まるのですが、大仏目当ての参加者の混乱を避ける為に前もって掃除をする担当パートが参加者に割り振られています。例えば玉座担当とかゴンドラの綱担当といった風にです。
で、当然オイラにも担当が割り当てられていたのですが、なんとその担当箇所が『模型』でした。爆笑〜!ゲラゲラゲラ〜!
模型というのは、大仏殿の隅っこ(大仏の裏の方)にあるミニチュアの大仏殿の木製模型で、奈良の少年院の生徒達が作って寄贈した物らしいです。で、オイラそこのホコリを払う担当。デカブツのくせに!
「むう〜。大仏を直で触りたいのに。模型じゃヤダ!」なんて最初の内は腹の底で思っていたオイラでしたが、いざ作業が始まってホコリを払っていく内にだんだんコツをつかみ始め「うわ〜!超取れるじゃん。おもしれ〜。丸一日くれればピカピカにしてみせるんだけどな〜」なんつって1時間後にはすっかり夢中になって作業していたのでした。
休憩時間になると、大仏担当以外の連中が大仏に近づいて記念写真を撮っているのでオイラも混じって写真を撮ってきました。至近距離で見る大仏は大迫力で、なんだか気分をごっそり持っていかれる感覚でした。やっぱキてますよ、大仏!
午前10時前には作業終了。模型とはいえ掃除の後はなんとも言えないサッパリ感があったのは事実です。今年大仏殿に訪れる機会があったら裏側にある模型に注目してみてください。「これ瀧のバカが掃除したのか」なんて事を思い出してクスクス笑って奈良の旅の箸休めにでもしてもらえれば、オイラとしてもやった甲斐があるというものです。