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ピエール瀧はどんぐりおじさん

Vol.70 髪型雑記

「WE!」2010年5月号掲載



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ここのところテレビ等を眺めていると、男子諸君の髪型がもの凄い事になってきていて笑えます。例えばこんな感じ。
前髪を中心にツンツンさせまくった挙げ句、ゲームキャラの様な髪型(色はかろうじてまだ黒!)になっているヤツ。
ツヤのある前髪をまっすぐ(もしくはナナメ)に切りそろえてヘルメット風を装い、寡黙でナイーブなキャラを演出している実はロック好き風なヤツ。
前髪のみならず、左右の髪をも総動員して顔面にまとわりつかせ、その知的な崩しにウットリしているヤツ。(実は漁港面のヤツ意外に多し!)
このような髪型におけるオモシロ所業は、だいたい10年後に振り返った時に「若気の至り」という事でゲラゲラ笑い飛ばされる類いのかわいらしい『時限ギャグ』なのですが、今の若い連中の髪型における『時限ギャグ』のレベルは相当高いと言えるでしょう。十数年後、スーツ姿でうっすらハゲあがってるのに、己がスーパーサイヤ人みたいな頃の写真とかを見せられる訳ですから。面白いに決まってますね。
それに対して女子。髪型戦争はもちろんキープしつつも、近年は新たに『爪』という神器を手に入れています。これは革命で、自分でもある程度出来るし、サロン等に出向いてプロ使用の美麗な爪を手に入れる事も出来ます。
オイラの場合、きれいな装飾の爪の娘さんを見たりすると、「こりゃ凄い。気合いが入ってなさる」と朴訥に感心してしまいます。時には、なんだか魔法が一発掛かっているような錯覚を感じるような時もあります。
この女子が気にしている『髪』と『爪』。この組み合わせで思いつくモノがひとつありました。それは『遺品』。
戦時中は遺品として遺族に渡される機会が多かった髪や爪。もちろんそれらを意識してなどいないでしょうが、今ドキの女子が、自分の分身ともいえる髪型や爪のおしゃれに気を使い、せっせと世話をするという事は、実は古風な出来事のようにも思えて来ました。ギャルなのに。なんか不思議。